『決めた未来しか実現しない』 本田健 (サンマーク出版)
「未来の一点」を決めれば現実が変わる
ということを、著者の経験を交えながら解説してあります。
願望達成法の指南書です。
「未来の一点」を決め、そのランデブーポイントに向かってさまざまなシンクロニシティを起こしていき、それを楽しんでいこう。そうしているうちに、気がつけば定めていた未来よりも楽しい未来が待っている!!
しかし、決めただけでは何も変わりません。行動を起こしていくこと、つまり、その「最高の未来」に向けて、ベクトルにエネルギーをかけていかないことには、何も進まないということです。
また、途中にはうまくいかないことも何度もあるかと思いますが、そこであきらめて安定した生活に戻るのか、それでもベクトルに力を注いでいくのかがシンクロニシティを引き寄せるかどうかの分かれ目でもあるようです。
面白いと思ったのが、過去→現在→未来とではなく、未来→現在→過去という時間の流れを感じようという提案です。
すでに最高の未来はあって、それを選んでいこうというものです。(オビにもあるとおり)
また、なるほどな~と思ったのが、今まで自分の願いがかなった経験を思い出した時、そこには必ず種があったという下りでした。私の場合ですが、今、自分の教室をもって幸せな毎日を送っています。自宅リビングで友達だけで始めたサークルが貸し会場に移り、その後教室を開くことにつながっていきましたが、「気がづいたら自分の教室をもっていた」ということはなく、「自分の教室をもてたらいいな」という思いが、友達だけで始めたサークル時代に、心のどこかにありました。この種が発芽したのだと納得しました。
逆に、「こうでありたい」「こういうのが最高の未来」と、心のどこかに種を持っていないと、それが発芽することはないということです。
そのためにも、「最高の未来の一点」を決めることは大事だと感じました。
さて、その「最高の未来の一点」を決めることには、ポイントがあるということも記されていました。
・「こういうことをしていたい」という思いでありニーズ(稼げる、有名になる等)ではないこと
・自分だけでなく周りの人もわくわくさせること
・到達点をできるだけ具体的にイメージすること(どんな気持ちか、どんな部屋か、どんな人がいるか)
・達成したと分かる目標を具体的にすること(月商〇〇円、従業員〇人、〇店舗展開)
・期限を明示する
願望を定めたら、それが叶うために必要なものを分析します。自分の実力だったり、人との出会いだったり、ラッキーな出来事だったり。これらをうまく組み合わせ、ランデブーポイントに向けてシンクロニシティが起こるように、「次元上昇」をしていくことが必要と説いてあります。
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ここで出て来るのが、「未来」を定めて行動に移していく時に感じる、「不安」です。私は特に「不安」を感じやすい性質なので、ここはクリアしていきたい部分です。
そもそも「不安」とは、今ある安定した生活を手放すのをやめさせるための作用だと認識すること、そして、「不安」とは、まだ起こりもしないことによって変化しようとする気持ちを萎えさせるものであることを理解することが大事だそうです。
不安を感じたら、不安の性質をあらためて認識し、大丈夫と思う。この訓練を重ねていくことで不安を感じても飛び込めるようになるそうです。
また、不安を感じたら同時にそれは魅力を感じていることだと考える技法も紹介されています。
確かに、「慣れ親しんだ土地を離れて引越するのは不安!」だけれども、「新しい土地でもっと素晴らしい人たちに出会い、自分の天職に出会うかも!」というワクワクもあるのです。ワクワクの方に目をむけていければいいのかな。
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最後に、「与えること」の大切さについても触れておきたいと思います。
お金がたくさんあれば、お金を「与える」ことができますが、経済的にそこまで豊かでない人でも与えることができるという言葉は力強かったです。
例えば、笑顔、やさしいまなざし、時間、手助け。「与えること」は今からでもすぐにできます。たくさん練習を積みたいなと思いました。